先日、次のような問題を出して、ある生徒の解答を出し、どこが間違っているのか考えてみてくださいという投稿をしました。再度問題を確認してみます。
次の日本文とほぼ同じ意味を表す英文となるように、それぞれ下の語句を並べかえて、英文を完成せよ。ただし、文頭に来るべき語句も小文字で示してある。
「あたり一面の雪だったので、物の形を確認するのは困難だった」
There was snow everywhere, ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ).
① difficult ② of things ③ so that
④ the shapes ⑤ to identify ⑥ were
そうすると、次のような解答が出てきました。
to identify the shapes of things were difficult
さあ、正解でしょうか、それとも間違っているでしょうか
<正解と解説>
問題文は、「物の形を確認するのは」なので、そのまま「to identify the shapes of things」として主語に持ってきたものと思われます。動詞の数は主語と一致します。この解答では、「主語が不定詞句1つなので単数=動詞はwas」となりますが、問題ではwasではなくwere、つまり主語は複数名詞でなくてはなりません。
to identify the shapes of things ×were difficult
この生徒には30分どこが間違っているのか考えさせましたが、気づきませんでした。主語と動詞の数を一致させることは中学英語の初期段階で習っているはずで、大学受験英語以前の問題で意識していなくても身についていなければなりません。これは決してうっかりミスではないのです。英語のイロハが身についていないのです。こういった初歩的なミスを誘う問題が早慶など難関大でも出されています。いかに多くの受験生が身についていないかという証左です。特に早稲田の正誤問題ではこういった基礎的なことが出されていることが多いですね。
正解は、the shapes of things were difficult to identifyです。
ちなみに、この構文は、不定詞の副詞的用法の中の「形容詞の限定」のところで習います。