共通テストも終わり、いよいよこれから私立の一般入試と国公立の二次試験ですが、その際の合格答案作成の心得をお伝えします。作成に当たってポイントをまとめました。
Point1.問題に取りかかる前に行うべき事はこれです。
試験開始の合図とともに全体に目を通すこと。過去問と比べ、設問の量は増えていないか、新傾向の問題はあるか、難易度はどうか等判断し、大まかな時間配分をしていきましょう。問題はやさしいもの、得意なもの、時間がかからないものからスタートしましょう。例えば英語長文総合問題の設問には単なる文法・語法問題が含まれていることがあります。そうした問題は長文に取りかかる前に先にやっておきましょう。
Point2.設問をしっかりと読み、出題者の意図を正しくつかみましょう。
設問の趣旨を取り違えたり、解答欄や記号、記入方法の間違った解答は得点ゼロ。要求通りの解答を作りましょう。例えば、「最も適当なものを選びなさい」という出題がほとんどですが、中には「不適当なものを選びなさい」という設問もあります。設問をよく読まずに解答しているとこんな設問に引っかかってしまいます。また、問題の裏に隠されている出題者の意図を読み取ることが大切。早合点して落とし穴にひっかからないように十分注意しましょう。
Point3.設問に○×△の印をつけながら解いていこう。
○は解答の根拠も明確で見直しが必要ないもの、△は根拠が不明確なものや、とりあえず解答したもので、後から見直す必要があるもの、×は難問で時間内で解くには難しいものというように後から見直す場合に効率よく見直せるようにしておくこと。
Point4.文字は下手でも構いません。わかりやすく読みやすい文字で、ラブレターを書くときのように心を込めて細心の注意を払って書きましょう。
記述式問題の答案を採点するときに一番困るのは読みにくい字です。一生懸命書き上げた答案ですので、なんとか“解読”してあげたいのですが、無理な場合があります。それでなくとも採点者は何十通という答案を採点しなければならず、読みやすく採点のツボを心得た答案に巡り会うとホッとします。文法的な誤りや論理の矛盾は、文章を読み直せば大部分は発見できます。簡潔で正しい文章を書くように心がけましょう。細かいことですが、ツとシ、ソとリ、aとd、uとv、1と7など、きちんと書き分けましょう。判断しにくい文字は、どちらにも読んでもらえません。和訳問題などで、単語の意味が分からずに答案に英単語をそのまま書いてくる受験生がいますが、これはやめましょう。非常に心証が悪いです。
Point5.不必要なことは書かない
解答欄をびっしり文字で埋める必要はありません。要約問題や説明問題で不必要なことまで書くと、解答のポイントがボケてしまいます。キーワードやキーセンテンスを見つけて字数を考えながら肉付けをしていきましょう。
Point6.しっかりと見直しをしましょう。
残り10分。やり残しの難問よりは点検が優先。名前と受験番号は記入されていますか?記号であれば、解答欄を間違って記入していないか、要チェックです。記号式で解答欄をずれて誤記入する受験生が後を絶ちません。試験監督官からあと五分ですなどと言われて、焦ってしまい、この問題は引っかけでこんな簡単なはずはないとか、確か問題集で似たような問題を見たが答えは違っていたとか、いろんなことが頭の中を駆け巡ります。あわてて消して、変更。試験後に点検してみたら、最初の答えが合っていたという経験がありませんか。最初に解答した答えを見直しの時に変更する場合は、明確な根拠がある場合のみにしましょう。では、みなさんの健闘を祈ります!