英語を読み、書き、話すには英語という言葉の基本構造を知っておかなければなりません。例えば、日本語では「私は、あなたを、愛しています」を「愛しています、私は、あなたを」、「あなたを、私は、愛しています」、「愛しています、あなたを、私は」、「あなたを、愛しています、私は」など語順を変えても意味は変わりません。しかし英語では“I love you.”, You love me.”, “Love me you.”など意味が全く変わったり、意味をなさなくなったりします。つまり英語は「語順で意味が決まる」、すなわち列車の編成のように語順が決まっているのです。これが英語学習で最初に文型を習う理由なのです。さらにその文型を形作るのが動詞なのです。すなわち動詞と文型の学習は切り離すことが出来ず、以後習っていく英語学習の基本となっていくものです。
ところが、多くの高校で文型を習う意味を教えていないようです。それどころか、自動詞や他動詞の違いも、きちんと教えていないところが多いようです。文法の問題集で適当に済ませて、授業では扱わないと公言する教師もいるとか。面談の時に、文型と動詞に関して必ず質問しますが、進学校の生徒も含め、今に至るまで正しく答えられる生徒はほとんどいません。これは、「習うより、慣れろ」とばかりに英文を大量に読ませたり、外人講師と対話したり、英語で発表させていれば、文法など知らなくとも赤ちゃんが言葉を自然と学んでいく様に内容を理解して読んでいくようになると言うことでしょうか。甚だ疑問に思います。