学びのポイント 「英語の学習上の基本とは何か(3)」

 自動詞の「face」では、ただ単に顔の向きをいっていますが、他動詞では目的語との関係性をいうため、目的語が危険なことなら「敢然と立ち向かう」、嫌なことなら「直視する・受け入れる」、会いたくない人なら「対応する・話す・対面する」となるのです。こういったことを教えてくれるのが辞書の用例です。見出しの意味は、こうした用例を踏まえて一般的に表現したものにすぎません。ところが多くの生徒は、見出しを見るだけで用例を殆ど読もうとしません。そのため、単語の表面的な意味は覚えていても、実際に使うことができないのです。できることなら用例が豊富に載っている「紙の辞書」を利用してもらいたいと私は考えます。最後に「face」を使って基本問題が本当に理解できているかを問う慶應大学の正誤問題を紹介します。He couldn’t face to his boss after making such a fool of himself at the meeting. ポイントはこの文意でfaceを自動詞で使うのが適当なのか否かです。

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